1126
汚い話で申し訳ないけれどもう2日はお風呂に入っていない。顔を洗うのも数回だけだ。着替えはできないし、美容院は4か月行っていない。まるで乙女の様相ではない。
薬が変わってから心は楽になったけれど肝心の悩みの種は消えていない。進学の事だ。勉強すればいいだけの話なのだが、お風呂も入れないような気力のなさのなかでどうやってそんなことができるだろう?
でもこれは言い訳なんだ。早く赤本を買ってやるべきなんだ。やるしかないのだから
1125
昨日病院に行って薬を強くしてもらったら心がとても楽になった。ただ、昼間まで眠気が続いて仕事にはならなかった。仕事は大嫌い。辞めようかいつも考えているけど踏ん切りがつかないのも本音だ。
免罪符だけを欲しがっているようだ
1120
今の私の生活は世間に許されないだろう。
こんな生活は真人間のするものじゃない。堕落して、腐敗して、死人めいている。私は糾弾される。泥棒と。悪人と。
そして時折私は狂人になる。脳の隅の一部には理性があり、私は俯瞰的にその狂的な真似を見ている。
私は恐ろしい。
いつか本当に理性の全てを失って、残りの人生を白い壁に頭を打ち付けて浪費するのみになるのではないかと。そうなるなら私は必ず自殺したい。
許されたい。しかし誰に?世間とは誰だ?誰が私を糾弾するのか?それは大人だ。
私は大人から逃げ続けたい。私は私を糾弾する卑劣なものどもから逃げ逃げて、モグラのように沈黙し、土の中で息を潜めて暮らすしかないだろう。私は何のために生を受けたのか?なぜ私は輪廻から外れることができなかったのか。私は許されたい。
1119
一昨日の夜、睡眠薬と抗鬱剤を十五錠くらい嚥んで、それからずっと眠っていた。父が会社のほうに今週中休ませてもらうよう電話してくれていた。私は誰にも救えないと思うし、私自身も私を救うことができない。私のような人間はまったく生きることに向いていない。どこにいても安住の地が無く、いつも不安で、いつも恐怖し、いつも焦燥している。疑り深く、陰険で、人付き合いができず、癇癪持ちで、堕落している。
小説を書くのが好きだったが、私は人の本を読まないと自分の創作に取りかかることが出来ない。それなのに本が読めない。
母の子宮に還ることは、再び苦行の道を選ぶということだ。私はそんなこと耐えられない。人生は苦しい。飛び降りたときに折った背中の骨が痛んでつらい。父は眠っている。父が死んだらどうなるだろう?母がいなくなったとき、私はこの世の不幸を全部背負ってるんだと強く自覚した。呪われているんだ。次飛び降りた時はどこを折るんだろう?そのときはもう死んじゃってるから痛くないか。死ぬというのは楽だ。死には尾を引く痛みというものがない。一瞬痛いだけで、あとでじんじん痛んだりしない。死は救いだ。
どこにいても帰りたい。ベッドの上で眠っていても帰りたいと思っている。本当は人生で一度も帰ったことの無い場所なのに。そこは本当に心から安らげる場所……見栄や虚栄心のいらない場所……あたたかい家……優しく、わたしのことに関心を持って、いつもそばにいてくれる父母……楽しいことを教えてくれる兄姉……それから豊かでおおらかな自然……奔放な野生動物……へその緒
小説を書かなくちゃ……
今の私は抜け殻だ。ずっと抜け殻だった。無職の友達が欲しいな。暇人で、ずっと一緒に遊んでくれる子。忙しい人は苦手だ。忙しい人は、勝手に忙しくなっていればいいのに。忙しい合間を縫って会いにくる人間なんて特に最悪だ。
父が喉を悪くしてずっと咳している。
今、書いている小説は、色色書き直しをしている。大筋の内容は、美しい二人の少女が、無意味な殺人を繰り返しながら、大陸じゅうを横断する話。ナボコフは英語でロリータを書いた天才だ。私も語学を勉強したい。
母や姉は私よりずっと絶望的な立場にある。それなのに一度も死にたいともらしたことがない。
私だけが一族で異端なのだ。自殺遺伝子を私だけが受け継いでいる。
1117
昨日1日仕事に行っただけでひどく疲れ、お風呂も歯磨きもせずに眠りこけたのにもかかわらず、朝になっても眠気が取れず、結局仕事を休んで眠った。夜までずっと眠った。生理だった。
会社を辞めようかと父親に相談した。あるいは結婚しようかとも言った。しかしなぜ父親に相談するのだろう?この人生は私のものなのに。私は私の意志に自信が持てない。
結局私には健常者の社会というものが合わないのだ。8時間も顔を突き合わせてお互いを監視する世界に耐えられないのだ。
心が恐怖して、大好きな読書さえできないなんて、そんなの生きている意味があるのだろうか?
1116
買うかどうかずっと迷っていた(引きずられてしまいそうだから)が、とうとう買ってしまった。
仕事でミスをするたびにヒヤ〜ッと心臓が縮こまって脳天に包丁を突き立てたくなる。精神が社会に侵されて、身体を社会が殺しにきている。
苦手な上司に声をかけられただけで気が狂いそうになる。私が自殺未遂をしたことを知っている上層部の人間は腫れ物みたいにわたしを丁寧に扱ってくる。私はそしてまたヒヤ〜ッと嫌な汗をかくのである。
私は全く無視されるのも耐えられないが、不当なほど優しく扱われるのも我慢ならない。一番よいのは私のした事に何の感情も持ってくれない事である。相手の行動に少しでも病人に対する哀れみや気遣いみたいなものを感じると、もはや正常な精神状態でいることができない。
なるほど、これは確かに社会不適合者である。私はほとんど全く社会というものに適応できない。生きづらいとかでなくて、もう、ほとんど、生きることができないのである。